柊あおい先生特集  *星の瞳のシルエット*の分析

*******まず、ここから先を読まれようとしている方へ********
 

 え〜と、私(不死身 比路)の場合柊あおい先生の作品に触れたのは、この、「少女漫画研究会」にて、柊あおい先生の話題があがってから始めて触れた物であり、おそらく思い入れたっぷりに作品を読まれていた他の会員に比べ、出来の悪いレポートとなっていると思いますので、そ〜ゆ〜人間から見た評価も読みたいという、興味と暇が有り余っている方以外は、私のレポートを読み飛ばして、他の会員のレポートを御覧になった方が宜しいと思われます(^^)。

では、まず私がこの作品を読んで感じた、お話の成分分析を列挙して見ます。
 
メインテーマ      ・恋と友情
ストーリー基本展開  ・一応スタンダードなラブコメの分類に入るが、ギャグ系は控えめ、シリアスな描写寄り。どんでん返し的な展開も、特には無し。
世界観基本設定   ・ごく普通で現実的な世界観。(1部番外編除く)
メインキャラクター  ・中学生から高校生の思春期まっしぐらの少年少女達。(後日談的番外2本では大学生の設定)
小道具         ・1等星シリウス→星のかけら(=透明な石ころ)

と言う所で一つずつ検証して見ましょう。
まず、メインストーリーの内、恋愛は少女漫画における永遠のテーマ、要するに少女漫画的恋愛表現が苦手な人で無ければ、安心して読むことが出来ます。
これに友情がからむと言う事は、三角関係、四角関係な展開ですが、これまた一般的な少女漫画で幅広く使われています。で、この修羅場で多角関係な展開がメインとなり、ストーリー展開のシリアス寄りに繋がって行きます。
但し、あまりシリアス一辺倒なお話では無く、コメディ要素もバランスよく描かれ、ごく普通に読みやすい作品となっています。
次は世界観設定ですが・・・。
え〜と、極個人的に、私の好きな漫画家さんの描く作品群では、キャラクターが突然タイムトラベルしたり、妖精さんのいるファンタジーな世界へ迷い込んでしまったりと言う事が有るんですが、この作品の本編では、そんな突拍子も無い描写は無く、そのまま実写ドラマ化が可能と思うほどな現実的世界観であります。
この辺りは読む人により好みが分かれる所ですね。ただ、これにより、読者が想像出来ない様な展開をして、ストーリを盛り上げる事は出来なくなります。
でも、この作品に関しては、連載されたのが低年齢向けの雑誌だった為か、最初から最後までそんな展開をするつもりが無かった様です。
次はこのお話に出てくるキャラクター達についてです。
このお話にはメインとなる少女が前半は三人で後半から一人追加、少年が前半二人で後半に一人追加となります。
で、後半に出てくる二人は、最初から登場している五人が気をまわす事の出来なかった、「大事な気持ち」、自分の気持ちに素直に行動しつつ、好きな人の気持ちを考えて行動する事の出来る二人。この二人の行動でストーリーはハッピーエンドへと導かれる、話の意味的にも重要なキャラでした。
(後の少年の方はちょっと影が薄かったですけどね。)
キャラについてこれ以上あんまり詳しく書くと、ネタバレになってしまうので他の方に語ってもらうとして(^^;、最後に小道具についてのお話。
「星のかけら」=「透明な石ころ」、これが少年と少女(ヒロイン)を結びつけるアイテムとなり、この作品の題名ともなっています。が、この題名ともなっている「星のかけら」が中盤以降であまりストーリー展開にからんで来なかったのが、この作品を読んで一番気になってしまった所でしょうか。
全体を通すとやはりスタンダードな作品です。極普通に面白い少女漫画を読みたい方へは最適な作品ではないでしょうか。

ということで、これから「星の瞳のシルエット」を読まれるというかたは上記の批評(?)を、適当に参照してもらえればという所です。
本当は、私のお気に入りのキャラクター、「吉祥寺啓子」さんがヒロインで登場している「ENGAGE」の2作品についても書ければ良いんですが、なにぶん、時間があまり無い様ので機会があればということで。(個人的には本編より 「ENGAGE」の方が好きだったりします。)
以上、こんな私のレポートまで読んでくださりありがとうございました。

追記・参考文献
「星の瞳のシルエット」と同じように思春期の少年、少女達の修羅場な恋愛模様を描いた別の作家さんの作品がありますので、ここに、御紹介させて頂きます。
こちらの作品のメインテーマは「恋愛と家族愛」になります。コメディー色や突飛な展開もあるタイプですが、同じようなテーマを別の作家さんがどの様に描いているか、興味がお有りでしたら読み比べて見てはいかがでしょうか。

花とゆめコミックス 「朝から☆ピカピカ」 全9巻  著者・山口美由紀 白泉社刊

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文責:ひびきの高校H組   不死身 比路         

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